桜や桃などの樹木を食い荒らす特定外来生物、クビアカツヤカミキリの被害が広がっていることを受けて、農林水産省と環境省は対策本部を設置したと発表しました。国として、この外来生物への対応を本格化させる動きとなります。
クビアカツヤカミキリは、特定外来生物に指定されている昆虫です。この指定は、生態系や農林業などに被害を及ぼすおそれがある外来の生物に対して行われるもので、クビアカツヤカミキリもその一つに位置づけられています。
被害の仕組みについて、クビアカツヤカミキリは桜や桃などの木に卵を産みつけます。ふ化した幼虫が木の内部を食い荒らすことで、その木を枯らせてしまうということで、果樹や街路樹などへの影響が懸念されています。
この昆虫は、二〇一二年に愛知県で初めて発見されました。国内で確認されてからおよそ十数年の間に、生息の範囲を徐々に広げてきたことになります。
被害はその後も拡大し、ことし七月の時点では、関東や関西などを中心に二十都府県にまで広がっているということです。特定の地域にとどまらず、複数の地方に被害が及ぶ状況となっています。
こうした被害の拡大を受けて、三十一日、鈴木農林水産大臣と石原環境大臣がトップを務める対策本部が設置され、第一回目の会合が開かれました。二つの省庁が連携して対応にあたる体制がつくられた形です。
対策本部は、クビアカツヤカミキリの分布がこれ以上拡大するのを防ぐことや、すでにまん延している地域での生息密度を低減させることなどを柱とする防除戦略を策定していくとしています。
