日本政府観光局によりますと、5月に日本を訪れた外国人観光客はおよそ356万人にあたる355万9900人で、前の年の同じ月より3.6%減少しました。これまで好調が続いてきた訪日需要に、減少の動きが表れた形です。
5月は桜のシーズンと夏休みの間にあたり、例年であれば訪日需要が落ち着く時期とされています。こうした季節的な要因が、今回の減少の一因になったとみられています。
これに加えて、中東情勢の悪化を受けて航空燃料費が急激に上昇し、航空便の減便などにつながったことも、減少の背景にあると指摘されています。原油価格の動向が、旅行需要にも影響を及ぼしている形です。
国や地域別にみると、特に中国からの訪日客は前の年の同じ月に比べて6割減と、大幅な減少となりました。中国では日本への渡航を控えるよう呼びかける動きが続いており、これが訪日客数を大きく押し下げました。
一方で、韓国や台湾、シンガポール、アメリカ、イギリスなど19の国と地域では、5月として過去最多を記録しました。夏場の混雑を避けて早めに日本を訪れる動きなども見られたということです。
全体としては、中国からの大幅な落ち込みが、他の多くの国や地域での過去最多の記録を上回る形となり、5月の訪日外国人客数は前年割れとなりました。観光局の発表は、訪日客の構成が国や地域によって大きく変化していることを示しています。
