財務省によると、今年一月から六月までの輸出から輸入を差し引いた貿易収支は、一兆百四十四億円の赤字となった。赤字はこれで十期連続となり、上半期としての貿易収支が黒字に戻らない状況が続いている。
この間の輸出は、過去最大となる六十兆六千六百六億円にのぼった。金額としては、これまでで最も大きな輸出額を記録したことになり、日本からの製品が海外で堅調に売れたことをうかがわせる。
輸出を押し上げたのは、台湾向けのIC・集積回路や、ヨーロッパ向けの自動車などだった。半導体関連の部品や自動車といった、日本の主力とされる品目が伸びたことが、輸出額全体を支えた形である。
しかし、輸出が過去最大となったにもかかわらず、貿易収支は赤字にとどまった。輸出から輸入を差し引いた収支が赤字ということは、それだけ輸入の側が大きかったことを意味しており、稼いだ以上に支払いがかさんだ格好だ。
単月で見ると、先月・六月の貿易収支は四千六十九億円の赤字だった。半年間を通じた赤字傾向が、直近の一か月でも続いていることが、あらためて示された。
六月の赤字の背景としては、原油の代替となる調達が進み、アメリカからの輸入量が五倍以上に増えたことなどが影響したとみられている。エネルギーをめぐる調達先の変化が、輸入額の押し上げにつながった形だ。
輸出が過去最大を記録する一方で、貿易収支の赤字が十期連続となったことは、日本の貿易が輸入の負担を抱え続けている実態を浮き彫りにしている。輸出の伸びが今後も続くのか、そして赤字の傾向がどう推移していくのかが、引き続き注目される。
