通信大手のNTTは、次世代の通信基盤であるアイオンの実用化に向けて、韓国や台湾の大手通信会社などとともに投資ファンドを設立すると発表しました。自社の技術を世界で広げるため、海外の有力企業と手を組み、関連する技術の開発を後押しする狙いがあるとみられます。
今回の取り組みの中心となるのが、アイオンと呼ばれる次世代の通信基盤です。アイオンは光の技術を使った仕組みで、これまでの通信を支える基盤を新しい世代へと進めるものと位置づけられています。NTTが将来の通信を担う柱として育てようとしている技術です。
アイオンの特徴は、その性能にあります。高速で大容量の通信ができることに加えて、消費電力を大幅に抑えられる点が大きな強みとされています。膨大なデータをやり取りしながらも、使う電力を減らせるという特性が、次世代の通信を支えるうえで重要になると考えられています。
NTTが投資ファンドを立ち上げる相手は、海外の大手通信会社です。具体的には、韓国のSKテレコムや台湾の中華電信などと組み、国境を越えたグローバルな投資ファンドをつくる形となります。複数の国の通信大手が連携して資金を出し合う枠組みです。
このグローバル投資ファンドの規模は、決して小さなものではありません。日本円でおよそ八百億円程度になる見込みだとされています。各社が資金を持ち寄ることで、まとまった規模の投資を行える体制を整えようとしています。
ファンドの運営にあたる会社は、アメリカのシリコンバレーの拠点を中心に活動するということです。そのうえで、アイオンと関連する光の技術や、AI向けの半導体といった分野のスタートアップ企業に投資していく方針が示されています。先端技術を持つ新興企業を資金面で支える狙いです。
NTTは、こうしたスタートアップを通じて新しい事業を生み出していくことが、次世代のAIインフラなどにとって欠かせないと強調しています。海外の通信大手と組み、有望な企業に投資することで、自社の次世代通信基盤の実用化と普及につなげたい考えです。
