家電量販店を展開するヤマダホールディングスとエディオンが、経営統合に向けて基本合意したことが明らかになった。両社による会見が始まり、業界の勢力図を大きく塗り替える可能性のある統合として、消費者や業界関係者の注目を集めている。家電量販業界における大型の再編の動きである。
会見の中で経営陣は、お客様第一の目線で今後ともより良いサービスを提供し続け、企業を持続的に成長させ発展させていくためには、より大局的な見地からの選択が必要であると考えた、と統合に踏み切った理由を説明した。単独での競争から、規模を生かした経営へと舵を切る判断がにじむ発言となった。
統合の具体的な枠組みも示された。二社は新たに持ち株会社を設立し、その傘下にそれぞれが入る方針だという。対等に近い形で新会社のもとに集まることで、経営資源を束ね、より効率的な事業運営を目指す狙いがあるとみられる。
統合の時期についても言及された。両社は来年十月一日に統合する予定で、今後、細部の調整や手続きを進めていくことになる。一年あまりの準備期間を置くことで、店舗網やシステム、人員などの統合を段階的に進めていく考えがうかがえる。
一方で、消費者にとって身近な店舗の看板については、当面はそれぞれのブランドを存続させる方針だとしている。長年親しまれてきた名前を急に変えるのではなく、利用者の混乱を避けながら、時間をかけて統合の効果を浸透させていく狙いがあるとみられる。
今回の統合が持つ規模の大きさも際立っている。年間の売上高で一位のヤマダホールディングスと、五位のエディオンが手を組む形であり、業界の上位企業どうしの結びつきとなる。両社の規模を単純に合わせれば、市場で大きな存在感を持つ陣営が生まれることになる。
統合が実現すれば、合わせて二兆五千億円規模の巨大グループが誕生する見通しである。インターネット通販との競争が激しさを増し、家電量販各社が生き残りをかけて模索を続けるなかで、今回の合意は業界全体の再編をさらに後押しする動きとして位置づけられそうだ。
