日本でも広く親しまれている大手コーヒーチェーンの動向に注目が集まっている。アメリカのコーヒーチェーン大手スターバックスが、日本事業の売却を検討していると報じられた。日本各地に展開する身近な存在だけに、その経営の行方は多くの利用者にとっても関心の高い話題となりそうだ。
今回の報道はブルームバーグ通信によるものだ。同通信によると、スターバックスは投資銀行と予備的な交渉を行い、日本事業の売却を含めて話し合ったと、関係者が明らかにした。具体的な検討が水面下で進んでいることがうかがえる内容となっている。
選択肢は売却だけにとどまらないとされる。報道によれば、日本事業の新規株式公開、いわゆる上場も選択肢の一つだという。完全に手放す形だけでなく、株式市場を通じて事業のあり方を見直す道も含めて、複数の可能性が検討されているとみられる。
ただし、現時点で結論が出ているわけではない。スターバックス側は、まだ検討段階であり、決定したことは何もないとしている。あくまでも可能性を探る初期の段階にあるという位置づけで、今後の協議次第で方向性が変わる余地が残されている。
日本でのスターバックスの歩みは長い。スターバックスは日本では一九九六年に銀座に一号店を開いた。それ以来、都市部を中心に店舗を広げ、日常的に利用される存在として定着してきた経緯がある。
その後の拡大ぶりも規模の大きさを物語っている。一号店の開業から、現在は約二千百店舗にまで増えている。さらに、その店舗の九割が直営店だとされ、フランチャイズ中心ではなく自社で運営する形が大きな比重を占めている。
事業そのものの評価も決して悪いわけではない。日本事業は好調とされており、不振だから手放すという単純な構図ではないとみられる。それだけに、好調な事業をめぐってなぜ売却や上場が検討されるのか、その背景と今後の動向に関心が集まっている。
