奈良県内に計画されたメガソーラー施設をめぐる裁判で、大阪高裁が建設許可を取り消す判決を言い渡しました。地元の住民が、安全面などへの懸念から建設許可の取り消しを求めていたもので、二審で住民側の主張が認められた形です。
この裁判は、住民側がメガソーラー施設の建設許可の取り消しなどを求めて起こしたものです。大規模な太陽光発電施設の建設が、周辺の環境や防災にどのような影響を与えるのかが争点となっていました。
一審の奈良地裁は、雨水をためるために作られる調整池の容量について、各種の基準で求められる必要量を上回るよう計画されていると判断しました。そのうえで、県の判断に誤りがあるとは認められないとして住民側の訴えを棄却し、これを不服とした住民側が控訴していました。
これに対して大阪高裁は、近年、大雨を記録する日が増えていることに注目しました。そのため、水害などの災害が発生する恐れがあるとし、許可の前提となる審査基準にも不合理な点があると指摘しました。
こうした判断に基づき、大阪高裁は一審判決を破棄し、奈良県に対して建設許可を取り消すよう命じました。気候の変化による大雨のリスクを重く見て、許可の妥当性を否定した判断となりました。
判決を受けて住民側は会見を開き、奈良県知事に対し、今回の判決を真摯に受け止めるよう求めました。そのうえで、上告をせずに、現地の森林を元の状態に戻す現状回復などを行うよう訴えています。
