大分県に昨夜再び接近した台風六号が、県内に記録的な大雨をもたらした。住民の避難や鉄道、空の便の乱れなど影響が広がり、一夜明けて各地で被害の確認が進められている。海に面した地域では、海岸の設備が大きな打撃を受けるなど、各地に爪痕が残る事態となった。
気象の面では、最も多いところで一日に二百六十四・五ミリの雨が降った。県内の四地点では、六月の観測史上最大の雨量を更新するなど、短い時間に激しい雨が集中した。これまでに経験のないような規模の降り方となった地域もあった。
大雨を受けて、県内では警戒レベル三にあたる高齢者等避難が、佐伯市を中心に発表された。これを受けて、五十一世帯六十二人が避難した。夜を徹して警戒が続けられ、住民は降り続く雨の中で不安な一夜を過ごすことになった。
一夜明けて、県内の被害の状況が次第に明らかになった。中でも大きな被害が確認されたのが、佐伯市蒲江の元猿海岸である。海岸の護岸が、およそ六十メートルにわたって崩れ落ちており、激しい波と雨の威力をうかがわせた。
交通機関にも影響が出た。JRでは、豊肥本線と日豊本線の一部の区間で運転の見合わせが続いていたが、夕方になって、県内の全線で運転を再開したという。通勤や通学の足が、一時的に大きく乱れる形となった。
空の便も乱れた。今日は、東京と名古屋を結ぶ便を中心に、合わせて二十三便が欠航となった。一方で、大分空港の発着便については、明日は通常通り運航される予定だとしている。
台風の通過に伴い、県内では引き続き、被害の確認や復旧に向けた作業が進められる見通しだ。記録的な大雨がもたらした影響は広い範囲に及んでおり、海岸の護岸の崩落をはじめ、その全容を把握するにはなお時間がかかるとみられる。
