フランスで今月十三日と十四日、大相撲パリ公演が三十年ぶりに開催される。本場の力士たちがフランスを訪れるこの公演を前に、現地のアマチュア相撲クラブでは、憧れの力士たちとの対面を心待ちにしながら稽古に熱が入っている。
稽古の舞台となっているのは、パリ中心部にある公民館だ。ここでは回し姿で相撲の稽古に励む人たちの姿が見られる。十七年前に発足した相撲クラブ、パリ相撲には、週に二日、十人ほどの部員が集まって汗を流している。
和食や漫画など日本文化が広く浸透しているフランスでは、テレビのスポーツ番組で大相撲が紹介されることもある。こうした下地もあって、相撲への関心は徐々に高まっているという。日本の伝統的な競技が、海外の街なかで親しまれている形だ。
関心の高まりは、クラブの数にも表れている。フランス国内の相撲クラブは今年に入ってから三つ増え、全土で五つとなった。競技人口の裾野が、少しずつ広がっていることをうかがわせる動きだ。
クラブには実力者もそろっている。相撲歴五年の若手有望株であるエデンさんのほか、身長百九十一センチの愛好者や、アマチュア相撲の国際大会でメダルを獲得したダミアンさんらが稽古に参加している。本格的な取り組みでは、粘ってもそのまま寄り切られてしまう場面もあった。
パリ相撲は、競技としての稽古だけでなく、子どもたちに相撲の魅力を伝える活動も続けている。日本生まれの競技を次の世代にも広げようと、地道な取り組みが重ねられている。
そして十三日と十四日に開催される大相撲パリ公演では、その合間に力士たちとの交流イベントも予定されている。三十年ぶりとなる公演は、フランスで育ちつつある相撲熱と、本場の力士たちが直接出会う機会となりそうだ。
