一月に亡くなった将棋の加藤一二三九段のお別れの会が、東京・渋谷区の将棋会館で開かれた。会場には藤井聡太六冠をはじめ、多くの将棋関係者が参列し、長年にわたって将棋界を支えてきた棋士との別れを惜しんだ。
「ひふみん」の愛称で親しまれた加藤九段は、今年一月、肺炎のため八十六歳で亡くなった。その訃報から数か月を経て開かれた今回の会は、ゆかりの人々が改めて故人をしのぶ場となった。
現役時代は「神武以来の天才」と称され、その才能は早くから際立っていた。加藤九段は千九百五十四年、中学生だった十四歳のときにプロ入りを果たし、当時としては異例の若さでの棋士デビューとなった。
この十四歳でのプロ入りは長く最年少デビュー記録として残り、その後六十二年間にわたって破られることがなかった。記録を塗り替えたのは、今回のお別れの会にも参列した藤井聡太六冠だった。
日本将棋連盟は、生涯にわたって将棋界の発展と普及に貢献したとして、加藤九段に今日付けで名誉十段の称号を贈った。長年の功績に対する、将棋界からの敬意を示すものとなった。
会場となった将棋会館には、藤井六冠だけでなく、世代の異なる多くの棋士や関係者が足を運んだ。これは、加藤九段が長きにわたり将棋界で果たしてきた役割の大きさを物語るものだった。
中学生でプロ入りし、六十二年間も最年少記録を保ち続けた加藤九段の歩みは、日本の将棋史に深く刻まれている。関係者は今回の会で、その長いキャリアに静かに別れを告げた。
