評論家でコラムニストの山田五郎さんが亡くなった。六十七歳だった。所属事務所によると、山田さんは今月十四日に死去したという。幅広い分野に通じた語り口で親しまれてきた人物の訃報に、驚きの声が広がっている。
山田さんは大学を卒業した後、出版社の講談社に入社した。雑誌「ホットドッグプレス」の編集長などを務めたのち、フリーへと転身し、評論家・コラムニストとして活動の場を広げていった。
その活動は特定のジャンルにとどまらず、幅広い分野に精通していたのが特徴だった。豊富な知識に裏打ちされた解説を、ユーモアを交えながら分かりやすく伝える語り口で、多くの人々に支持された。
テレビの世界でも顔なじみの存在で、「タモリ倶楽部」や「出没!アド街ック天国」といった番組に出演した。専門的な話題を親しみやすく届けるその姿は、番組を彩る名物解説としても知られた。
近年は動画の分野でも活躍し、ユーチューブで手がけた美術番組が高く評価された。その功績が認められ、山田さんは第十七回の伊丹十三賞を贈られている。美術の魅力を広く伝えたことが、大きな評価につながった。
一方で、山田さんは病と向き合いながら仕事を続けていた。二〇二四年十月には、自身がステージ四の原発不明がんであることを公表し、抗がん剤による治療を受けながらも、活動を止めることはなかった。
葬儀は、すでに近親者などによって執り行われたということだ。幅広い教養とユーモアで多くの視聴者や読者を楽しませてきた山田さんの死は、その世界に大きな喪失感を残すこととなった。
