アメリカのハイテク企業の株価指数に連動した世界最大の上場投資信託、いわゆるETFが、東京証券取引所に初めて上場した。これまで日本の投資家が直接売買する手段が限られていた大型のファンドが、東証という身近な市場で取引できるようになったことで、注目を集めている。
東証に上場したのは「インベスコQQQ」というETFである。このファンドは、ハイテク株を中心に構成されるナスダック100指数に連動するように運用されており、アメリカを代表する成長企業の値動きを一本でまとめて反映する仕組みになっている。指数連動型であるため、個別の銘柄を選ばずに幅広いハイテク株へ投資できる点が特徴だ。
その規模は群を抜いている。運用資産額は日本円にして六十五兆円を超え、ETFとしては世界一位だという。これだけの資金を集めているという事実は、世界中の投資家がこのファンドを通じてアメリカのハイテク株に投資してきたことを示しており、その存在感の大きさがうかがえる。
インベスコQQQは、決して新しい商品ではない。アメリカではすでに一九九九年に上場しており、長い年月をかけて運用実績を積み重ねてきた老舗のETFである。長期にわたって市場で取引されてきたという歴史が、その信頼と規模を支えてきた側面もある。
今回、日本で上場したことの意味は小さくない。東証に上場したことで、東証の取引時間中に、円立てでの売買が可能になったのだ。これまでのように外貨を介する必要が薄れ、日本の市場が開いている時間帯に、円建てで取引できるようになった点が大きな変化である。
この変化は、日本の投資家にとって利便性の向上につながる。アメリカのハイテク株指数に連動する商品を、なじみのある円という通貨で、しかも日本の取引時間に合わせて売買できることは、これまで時差や通貨の壁を感じていた個人投資家にとって、より手の届きやすい選択肢が増えたことを意味する。
世界最大級のハイテク株ETFが東京の市場に加わったことで、日本の投資家がアメリカの成長企業の値動きにアクセスする道筋が一つ広がった。アメリカで長く取引されてきた大型のファンドが、円立てで、しかも東証の取引時間に合わせて売買できる形で日本に登場したことは、東証で扱える商品の選択肢を厚くする動きといえる。
