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高市内閣が骨太の方針を決定 「財政健全化」の文言消える

高市内閣が骨太の方針を決定 「財政健全化」の文言消える

高市内閣が経済財政運営の基本方針「骨太の方針」を閣議決定し、四半世紀にわたって使われてきた「財政健全化」の文言が姿を消した。二〇〇一年から歴代総理が堅持してきた基礎的財政収支の黒字化目標も事実上取り下げられ、市場では長期金利や円相場が大きく動いた。

高市内閣は、経済財政運営の指針となる「骨太の方針」を閣議決定した。今回の方針では、四半世紀にわたって使われてきた「財政健全化」という文言が姿を消した。積極財政に軸足を置く高市政権の姿勢を、政府の中核的な方針として正面から打ち出した形で、これまでの財政運営の考え方からの大きな転換となる。

とりわけ大きな転換点となったのが、基礎的財政収支(プライマリーバランス)をめぐる目標の扱いである。二〇〇一年に小泉総理が国と地方の基礎的財政収支の単年度黒字化を目標に掲げ、それ以降、歴代の総理がこの目標を堅持してきた。高市内閣は今回、長く維持されてきたその旗を事実上、下ろすことになる。

財政健全化の目標に代わって前面に出たのが、成長を通じて税収を拡大させるという考え方だ。今後は投資を通じた経済成長によって税収を増やし、債務残高を対GDP比で安定的に低下させることを目指すとしている。財政の立て直しの道筋を、支出の抑制から成長重視へと大きく描き替えた内容となっている。

もっとも、閣議決定に至るまでには修正に時間を要した。先月下旬に骨太の方針の原案が発表されると、政府が日本銀行の金融政策に圧力をかけるのではないかとの見方が広がったためだ。中央銀行の独立性と政府の方針との関係をめぐる懸念が、方針の受け止めに影を落とす結果となった。

市場はこの動きを強く警戒した。長期金利は一時、およそ三十年ぶりとなる二・九パーセントまで上昇し、為替も三十九年半ぶりに一ドル百六十二円台後半まで円安が進んだ。金利と円相場が同時に大きく振れたこの一連の動きは、市場で「骨太ショック」などと呼ばれた。

焦点の一つとなっている食料品の消費税をめぐっては、来年四月から一パーセントを書き込む考えが示されていた。しかし、意見の集約が難航したため、来月上旬を目途に決定するとされ、最終的には高市総理が判断するものとみられている。方針の一部については、なお調整が続く見通しだ。

財政健全化という文言が消えたことについて、政府は財政の持続可能性を実現するためのものだと説明している。二千二十六年以降の日本の財政運営は、支出削減の目標を掲げてきたこれまでの路線から、成長による税収増を軸とする方向へと転換することになり、その効果と持続性が今後問われることになる。

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