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京大病院で脳腫瘍手術の医療事故、正常な組織を誤って摘出

京大病院で脳腫瘍手術の医療事故、正常な組織を誤って摘出

京都大学医学部附属病院で、脳腫瘍の摘出手術中に腫瘍のない正常な組織を誤って切除する医療事故が起きた。五十代の女性患者は自発呼吸ができない重篤な状態となり、人工呼吸器による管理が続いている。手術中に二度、腫瘍とは確認できないとの検査結果が出ていたにもかかわらず、摘出が続けられていた。

京都大学医学部附属病院、通称京大病院で、重大な医療事故が起きたことが明らかになった。脳腫瘍の摘出手術の際に、腫瘍のない正常な組織を誤って切除していたという。手術を受けた五十代の女性患者は、その後、自発呼吸ができない重篤な状態に陥っている。

京大病院は、国立大学の附属病院としては全国トップクラスの規模を持ち、年間一万件を超える手術が行われている。脳腫瘍の摘出手術も年間百五十六件を数える拠点病院であり、そこで起きた事故だけに衝撃は大きい。

問題の手術が行われたのは先月下旬のことだった。手術の最中、医師らは切除しようとしている組織が腫瘍かどうかを調べる検査を二度実施している。しかし、いずれの結果も、その組織が腫瘍とは確認できないというものだった。

それにもかかわらず、手術はそのまま続けられ、腫瘍のない部分が切除された。誤りが判明したのは手術後のMRI検査でのことである。損傷したのは、呼吸や運動を司る脳幹の一部などだった。

執刀したのは二十年以上の経験を持つ医師だった。医師は、検査で二回腫瘍ではないと示されても実際にはそうでない場合を経験上しばしば見てきたと説明しており、経験から来る過信のような判断が背景にあったとみられている。結果として、勘違いのまま摘出が進められた形だ。

摘出するはずだった腫瘍は、いまも脳内に残されたままとなっている。患者は人工呼吸器による管理が続いており、回復の見込みは不明だとされている。手術前に想定されていた経過とは大きくかけ離れた事態となった。

病院はこの事故を受け、脳腫瘍の摘出手術を行う際には複数人による確認を徹底するとしている。あわせて、なぜこうした想定外の医療事故が起きたのか、原因を詳しく調べるとしている。

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