厚生労働省は、マダニが主な感染源となる感染症「SFTS(重症熱性血小板減少症候群)」について、注意を呼び掛けている。マダニの活動が活発になるこの時期は、SFTSの感染者が増える傾向にあるとされ、屋外で過ごす機会が多くなる季節に合わせた呼び掛けとなっている。例年、暖かくなるこの時期から患者数が目立つようになるという。
SFTSは、ウイルスを持つマダニに噛まれることによって起きる感染症である。主な症状として発熱や吐き気などを引き起こし、重症化した場合には死亡する恐れもあるとされる。身近な野外でも感染しうる病気であるだけに、誰もが季節的な注意を求められる感染症だといえる。
感染者数は、足元で増加傾向にある。国立健康危機管理研究機構によると、今月7日までの一週間で新たに六人の感染が確認され、今年の感染者数は七十二人となった。短い期間でも新たな感染が続いていることが、数字の上でも改めて示された形である。
しかも、その増え方は例年を上回るペースとなっている。今年の感染者数は、過去最多を記録した去年の同じ時期を上回るペースで増加しているという。これまでで最も患者が多かった年をさらに上回る勢いであり、より一層の警戒が必要な状況だといえる。
こうした状況を受けて、厚生労働省は予防のための注意点を示している。マダニが多く生息する草むらなどに入る場合には、肌の露出をできるだけ控えるよう呼び掛けている。マダニに噛まれないようにすることが、感染を防ぐうえで基本的な対策になるとしている。
SFTSは重症化すると命に関わる恐れがある一方で、屋外でのマダニ対策によって噛まれるリスクを下げられる感染症でもある。感染者が記録的なペースで増えている今、厚生労働省は一人ひとりが季節に応じた予防を心掛けるよう呼び掛けを強めている。
