佐賀県内の住宅を狙い、強盗の準備を進めていた疑いで、特殊詐欺グループ(特流)とみられる男5人が鹿児島県などで逮捕された。逮捕されたのは徳島県の会社員、井川翔太容疑者ら19歳から49歳までの男5人で、警察は組織的な犯行を計画していたとみて調べを進めている。
警察によると、今月1日に鹿児島県出水市で警察官が井川容疑者ら3人が乗る不審な車を発見した。車内からはバールや目出し帽などの犯行道具が見つかり、強盗の準備をしていた疑いが浮上した。3人は容疑を一部認めており、佐賀県内の住宅を事前に下見した後、時間調整のために鹿児島県に移動していたことが明らかになった。
その後の捜査で、犯行グループの指示役とみられる男ら2人が神奈川県で逮捕された。警察は5人が特流と呼ばれる匿名性の高い犯罪グループの一員であるとみている。特流はSNSなどを通じて実行役を募集し、指示役が遠隔で犯行を指揮する手口が特徴とされる。
近年、日本全国で特流による強盗事件が相次いでおり、社会問題化している。栃木県上三川町では今月14日にも16歳の少年4人が夫婦の指示で住宅に押し入り、住人を殺害する事件が発生したばかりである。いずれの事件でも、若者がSNSを通じて犯罪に勧誘される構図が共通しており、警察当局は対策を強化している。
今回の逮捕は、未遂の段階で犯行を阻止できた点で警察の警戒態勢が機能した事例といえる。しかし、犯行道具を携帯して県をまたいで移動する手口は、特流の活動範囲の広さと組織性を改めて浮き彫りにした。警察は余罪の有無を含め、グループの全容解明に向けた捜査を続けている。
