茨城県議会は、外国人の不法就労を防ぐことを目的とした条例案を、きょうの本会議で可決した。県が提出していたこの条例案が成立したことで、茨城県は不法就労対策を県を挙げて進めるための法的な枠組みを持つことになる。
条例制定の背景には、県内で深刻化している不法就労の実態がある。茨城県内で摘発された不法就労者の数は、2022年から4年連続で全国ワースト1位となっており、この問題が一過性のものではないことを示している。
しかも、その規模は急速に拡大している。摘発された不法就労者の数は、この4年間で2.7倍以上に増えているということで、増加に歯止めがかからない状況が条例案提出の直接のきっかけとなった。
可決された条例には、対策を実効性のあるものにするための規定が盛り込まれている。具体的には、県民に対して、県が実施する不法就労活動の防止に向けた施策に協力するよう努めなければならない、などと明記されている。
一方で県は、この条例が外国人そのものを排除するためのものではないという点も強調している。県によると、条例はあくまで不法就労を防ぐためのものであり、真面目に働いている外国人に対する差別や排斥を防ぐためにこそ必要だとしている。
急増する不法就労への対応と、適法に働く外国人の権利の保護という二つの課題を同時に抱えるなかで、茨城県は今回の条例をその両立を図るための一歩と位置づけている。条例の成立を受けて、今後は具体的な施策の運用とその効果が問われることになる。
