政府は27日、物価高対策の柱として検討を進めてきた給付付き税額控除のイメージ案を公表した。この制度は減税と給付を組み合わせるものだが、導入当初は制度の複雑化や事務負担の増加を避けるため、減税は行わず給付に一本化する方向で協議が進んでいる。政府は実態に合わせて名称変更も検討している。
給付の対象は中・低所得の現役世代に加えて、働く高齢者も含まれる方針だ。政府関係者によると、アメリカやドイツなどの先行事例も参考に、年収540万円以下を対象とする方向で調整が始まっている。年収に応じて給付額が変動する仕組みが想定されており、所得が低いほど手厚い給付を受けられる設計となる見込みだ。
特に注目されるのは子育て世代への優遇措置である。子育て世帯については年収の上限を引き上げたり、給付額を上乗せしたりするなど、他の対象者よりも手厚い支援が行われる方向で検討されている。少子化対策としての側面も強く意識された設計となっている。
一方、財務省としては裏付けとなる恒久的な財源の確保が必要だとしており、制度の規模がどうなるかは高市総理の判断次第だとされている。今後1、2週間での駆け引きが注目される。自民党内からは高市総理自身にこだわりがないのであれば、実態に合わせて名称を変更してもよいのではないかという声も上がっている。
この給付付き税額控除は2年後の本格導入を目指しているが、それまでのつなぎ措置として食料品の消費税ゼロ政策が検討されている。衆院選での公約通りゼロにすべきだという意見がある一方、レジシステムの改修期間を短縮できる1%案も浮上しており、世論調査では早期導入のためなら1%を支持する声が上回っているという。物価高に苦しむ国民への支援策の具体化が急がれている。
