高市総理は、フランスで開かれたG7サミットに合わせてトランプ大統領とおよそ五分間懇談し、アメリカとイランの戦闘終結に向けた覚書の合意を歓迎する考えを伝えました。今回の合意をめぐっては、G7の首脳らも共同声明で歓迎の意向を示しており、高市総理もその枠組みのなかで支持する立場を明確にした形です。
今回の合意を受けて、エネルギーをめぐる状況にも変化が出ています。アメリカメディアによりますと、アメリカはイランが原油と燃料の売却を直ちに開始することを容認する方針だということです。石油の販売に必要な銀行業務や輸送、保険といったサービスも、制裁解除の対象に含まれるとしています。
ただし、こうした制裁解除を今後も続けるかどうかは、イラン側の対応次第だとしています。具体的には、ホルムズ海峡の開放や核開発などをめぐるイランの姿勢を見極めたうえで判断する構えで、合意が安定して履行されるかどうかは依然として不透明な部分が残されています。
ロイター通信によりますと、今回の覚書には、イランの復興に向けて三千億ドル、およそ四十八兆円の規模の基金を新たに設ける構想が盛り込まれています。この基金には、日本や韓国、アメリカの企業が出資を約束したとされ、経済的な利益と引き換えに、イランに核開発の放棄を約束させる狙いがあるとみられています。
今回の合意は、エネルギーの調達をめぐって日本にも関わりがあります。戦闘の影響で、ホルムズ海峡の周辺には日本関連船舶三十八隻が取り残された状態となっていて、船員には限界が訪れているとされていました。封鎖の解除が進めば、こうした船舶の動きにも影響するとみられ、今後の状況が注目されます。
トランプ大統領は、戦闘終結に向けた覚書への合意を外交上の成果として強くアピールしました。一方で、ロシアに対してはウクライナへの侵攻をやめるよう圧力をかける考えも示しており、中東に加えてウクライナ情勢についても引き続き働きかけを続ける姿勢を見せています。
