東京都の小池百合子知事は、東京二十三区内にある大学の定員の増加を規制している国の制度について、撤廃を求める考えを明らかにしました。ANN News 24Hが伝えたところによりますと、小池知事はこの制度を強く批判し、国に対して見直しを働きかける姿勢を鮮明にしています。
問題となっているのは、東京二十三区内にキャンパスを置く大学について、学部などの定員を増やすことを認めないという規制です。国はこの規制を、若者の東京への過度な流入を抑え、地方にある大学を活性化させることなどを理由に、二〇一八年から続けてきました。
この規制は、いわゆる地方大学振興法などに基づくもので、現在は二〇二七年度の末までの措置とされています。地方の大学に学生を呼び込み、東京一極集中を是正することを狙った政策でしたが、その効果や妥当性をめぐっては、以前からさまざまな議論が交わされてきました。
小池知事は、この規制について、なぜ二十三区の大学の定員を抑えることが地方の活力向上につながるのか、その根拠は全くないと指摘しました。そのうえで、極めて不合理な制度と言わざるを得ないと述べ、規制を確実に撤廃するよう国に求めていく考えを示しています。
小池知事が撤廃を訴える背景には、現場から寄せられる声があります。知事のもとには、この規制によって若者の進学先や将来の選択肢が狭まっているといった声が多く寄せられているということです。知事は、若者の可能性を狭めることは本人のためにならないだけでなく、日本全体の成長力をも狭めることになると主張しています。
さらに小池知事は、規制の効果そのものにも疑問を投げかけています。地方の大学への進学の状況に大きな変化は見られないと指摘し、世界では先端的な分野で人材育成のための大学改革が進んでいる中、内向きの政策を続けていては国際的な競争に勝てないとの考えを示しました。
東京二十三区の大学の定員規制をめぐっては、国の側でも、この制度を期限の後も続けるかどうかについて検討が始まっているとされています。今回、東京都の知事が改めて撤廃を強く求めたことで、若者の進学のあり方や、東京と地方のバランスをどう取るかといった議論が、今後さらに活発になることが予想されます。
