栃木県上三川町で発生した強盗殺人事件で、逮捕された16歳の少年4人のうち1人が、指示役とみられる竹前海人容疑者と妻の美宇容疑者の夫婦と、事件前から面識があったことが捜査関係者への取材で新たに判明した。この少年が夫婦と他の少年らを結びつけた可能性があるとみて、警察は犯行グループの実態解明を急いでいる。
事件は5月14日に発生し、竹前海人容疑者と妻の美宇容疑者が16歳の少年4人らと共謀して上三川町の住宅に押し入り、住人の富山英子さんを殺害した疑いが持たれている。捜査の進展により、少年の一部が夫婦に頼まれたなどと供述していることも明らかになっており、夫婦が犯行を計画し少年らに実行を指示した構図が浮かび上がりつつある。
警察は22日、竹前夫婦の自宅の捜索を実施し、犯行に使われた通信手段や計画の詳細を裏付ける証拠の収集を進める方針だ。これまでの捜査では、夫婦がアプリ通話を使って少年らにリアルタイムで犯行を指示していたことが判明しており、遠隔操作による組織的な犯行の実態が徐々に明らかになっている。
この事件では、犯行グループの16歳の共犯者が被害者の飼い犬を殺害した疑いも浮上しており、犬の鳴き声を防ぐために犯行中に殺害したとみられている。動物虐待の観点からも社会的な関心が高まっており、事件の残忍さが改めて注目を集めている。被害者の富山英子さんの飼い犬は庭で血を流した状態で発見されていた。
近年、日本では闇バイトと呼ばれるSNSを通じた犯罪リクルートが社会問題化しており、今回の事件もその延長線上にあるとの見方が強まっている。未成年者が組織的犯罪に利用される構図は全国各地で確認されており、警察当局は取り締まりの強化とともに、若者が犯罪に巻き込まれる経路の遮断に向けた対策を急いでいる。
