十三日の午前、大分県佐伯市にある書籍やDVDなどのレンタル店の駐車場で、その場に居合わせた複数の人が刃物で刺されるという事件が発生した。警察や消防によると、消防に通報が入ったのは午前九時五十分ごろで、駐車場で男性が体の右側を刃物のようなもので刺されたという内容だった。車の出入りや買い物客の行き交う日中の商業施設で、突然人が刃物で襲われたとみられる事態となり、現場周辺は一時騒然となった。通報を受けて、警察と消防が相次いで現場に駆けつけ、負傷者の救護と状況の確認にあたった。
この事件で負傷したのは、あわせて四人の男女である。警察によると、けがをしたのは八十代、六十代、五十代のいずれも男性と、二十歳に満たない若い女性で、幅広い年代の人が巻き込まれる形となった。四人の負傷の程度は、比較的軽いものから重いものまでさまざまだとされているが、いずれも意識はあり、病院に搬送されて手当てを受けているという。複数の人が同じ場所で相次いで刺されたとみられ、けが人の数の多さが事件の深刻さを物語っている。
警察は事件のあと、現場近くの医療施設で、四十四歳の男を銃刀法違反の疑いでその場で現行犯逮捕した。男は、刃渡りおよそ十八センチの刃物を持っていたとされる。逮捕の容疑は、正当な理由なく刃物を携帯していたというもので、警察は、この男が駐車場にいた四人を次々に刺して負傷させた疑いがあるとみている。凶器とみられる刃物がどのように使われたのか、また男が事件のあとどのような経緯で医療施設にいたのかについても、捜査の中で確認が進められている。
現場となったのは、市街地にある書籍やDVDのレンタル店で、日ごろから車で訪れる利用客が多い場所とみられる。午前九時五十分ごろという日中の時間帯に、駐車場という開けた空間で複数の人が刺されたことで、周囲にいた人々の間にも大きな不安が広がった。警察は現場に規制線を張って保全を行うとともに、居合わせた人からの聞き取りや、周辺の防犯カメラの映像の確認などを通じて、事件が起きた際の詳しい状況の把握を急いでいる。
警察は、逮捕した男が四人を負傷させた疑いがあるとみて、事件のいきさつや動機について慎重に調べを進めている。男と負傷した四人との間に、これまでに面識や何らかの関係があったのかどうかも、捜査の重要な焦点となっている。刺された人が、いずれも駐車場に居合わせた通りすがりの人だったのか、それとも何らかのつながりがあったのかによって、事件の見え方は大きく変わってくる。警察は、関係者への聞き取りを重ねながら、一連の経緯の解明を進める方針である。
日中の市街地で、複数の人が刃物で相次いで刺されるという事件は、地域に大きな衝撃を与えている。負傷した四人がいずれも意識を保っているとされることは、不幸中の幸いといえる。一方で、幅広い年代の人が巻き込まれたことや、凶器とみられる刃物の大きさからは、事件の危うさがうかがえる。警察は、逮捕した男の身元や背景を詳しく調べるとともに、なぜこのような事件が起きたのか、その全容の解明に向けて捜査を続けることにしている。
