熊本県を襲った地震を受け、高市総理は地震発生後、初めて被災地に入った。避難所を訪れて被災者に声をかけたあと、熊本県の木村知事と面会し、政府として支援に全力を挙げる姿勢を示した。
総理は面会のあと、あす、200億円を超える規模の予備費の使用を閣議決定し、必要な予算を確保していく考えを明らかにした。被災地の復旧と生活再建に向けた財源を早急に確保する狙いがある。
さらに高市総理は、今回の地震を激甚災害に指定する考えも示した。激甚災害に指定されれば、国から自治体への財政支援が手厚くなり、被災した地域の復旧事業を後押しすることになる。
一方、被災地では断水が長引いている。八代市では断水の復旧のめどが立っていない。八代市や氷川町に水を送る浄水場では、ダムから水を送る導水管が破損しており、この週末に迂回路を作ったことで浄水場まではようやく水が届くようになった。しかし、浄水場から各家庭につながる水道管については被害の全容すら把握できておらず、断水の戸数は減らないままだという。
危険な暑さが続くなか、熊本県内では午後4時の時点で42人が熱中症の疑いで救急搬送された。このうち5人が重症で、車中泊をしていた73歳の女性が意識不明になっている。八代市の病院には、患者が次々と運び込まれていた。
農業への打撃も広がっている。八代市で35年にわたりイチゴ農家を続けてきた福田さんは、およそ2万2800の苗を育てていたが、川から引いていた農業用水は今も止まったままだ。近くの水源から運んだ水を2時間ほどかけて手作業で苗に与えており、被害額は4000万円に上るという。
今回の地震では、氷川町で最大震度7を観測した。高速道路では橋桁が外れ、地中の地震断層が地表に現れたとみられている。地震を引き起こしたとされるひなぐ断層帯は、熊本県の北東から南西へ延び、長さはおよそ80キロに及ぶ。地表には多数の亀裂が確認され、道路が1メートルほどずれた地点もあったほか、約2キロ離れた住宅地でも地表地震断層とみられるものが確認された。
