京都府産の「九条ネギ」と偽って中国産などのネギを混ぜて販売していたとして、警察は京都市南区の食品会社「ネギ安」の前社長を逮捕した。不正競争防止法違反などの疑いが持たれており、京都の特産品をめぐる産地偽装事件として波紋を広げている。
逮捕されたのは、ネギ安の前社長、高田哲也容疑者だ。高田容疑者は今年二月、「九条ネギ 原産地 京都府」と表示した刻みネギのパック商品に、中国など別の産地のネギを混入させ、小売業者に販売した疑いが持たれている。
警察によると、高田容疑者は産地偽装をおよそ四年前から続けていたとみられている。背景には、猛暑の影響で京都府産ネギの仕入れが難しくなり、不足する分を別の産地のネギで補おうとしたことがあったという。
高田容疑者は調べに対し、京都府産が手に入りにくくなったため、不足分を別の産地のネギで補ったなどと説明し、産地偽装の容疑を認めているということだ。ブランド表示を保ったまま商品を出荷し続けていた形となる。
皮肉なことに、高田容疑者は京都府産の九条ネギよりも高い値段で中国産のネギを仕入れていたとされる。猛暑による品薄が続くなか、表示を維持するために割高な代替品にまで手を出していたとみられ、偽装の構図が浮かび上がっている。
警察には、事件の前に匿名の通報が寄せられていたという。九条ネギは京野菜を代表するブランドの一つとして知られ、こうした産地偽装は消費者の信頼を大きく損なうものだ。警察は販売の実態や偽装の規模について、さらに詳しく調べを進める方針だ。
