沖縄県名護市辺野古沖で修学旅行中に起きたボートの転覆事故をめぐり、亡くなった同志社国際高校二年の竹石智香さんについて、事故の経緯を検証した調査報告書の内容が明らかになりました。報告書は、事故に至るまでの学校側の対応や安全管理の問題点を具体的に指摘する内容となっています。
報告書が指摘したのは、まず学校側がボートの大きさや形状、航路、安全性について現地で下見をしていなかったことです。事前に現地の状況を確認しないまま、生徒を乗せる行程が組まれていたことが問題として挙げられています。
また、教師の中には、安全面の確認を旅行会社がすべて行うものと誤認していた人もいたとされています。安全確認の責任の所在があいまいなまま、学校と旅行会社の間で認識のずれが生じていたことがうかがえます。
生徒を引率していた教師は、体調の悪化を理由にボートに乗船していませんでした。この教師は近くのテントで待機していて、転覆事故が起きてから一時間以上がたった後に現場へ駆けつけたということです。
報告書はさらに、事故のコース選びの経緯にも触れています。辺野古のコースが定員超過となったため、担当の教師が別のコースへの変更希望者を募ったところ、竹石さんを含む五十一人の生徒が希望を提出したということです。
しかし竹石さんは抽選に外れ、コースの変更が認められませんでした。その結果、竹石さんは事故が起きた辺野古のコースに残ることになったと報告書は説明しています。事故当日の午前十時半ごろには、辺野古漁港に設置された防犯カメラに、救助された生徒を乗せた警備艇が港へ戻り、救急隊員が生徒に駆け寄る様子が記録されていました。
遺族は、竹石さんが一度はコースの変更を希望し、抽選に外れて辺野古のコースに残ることになっていたことを、この報告書で初めて知ったとしています。何度も止める機会があったのに、そのすべてが素通りされてきたとして、報告書を読み返すたびにやりきれない思いが募ると語っています。
