障害福祉サービスなどの給付金をめぐって、社会福祉事業者グループの絆ホールディングスが、大阪市を相手取って訴えを起こしました。給付金の不正受給を理由に大阪市が多額の返還を求めたことに対し、その処分の取り消しなどを求める内容で、行政と事業者の対立が裁判の場に持ち込まれた形です。
これまでの経緯によりますと、絆ホールディングスは、傘下の四つの事業所が、給付金およそ七十九億円を不正に受給したとされています。社会福祉サービスを担う事業者による不正受給としては、グループ単位での規模としては過去最大とされ、その金額の大きさが問題となってきました。
この不正受給を受けて、大阪市は、絆ホールディングス側に対し、返還を求める処分を行いました。市が求めたのは、不正に受給したとされる額に加算金などを合わせた、合計でおよそ百十億円の支払いです。市は、本来支払われるべきではなかった給付金の返還を強く求めてきました。
さらに大阪市は、金銭的な返還を求めるだけでなく、刑事面でも対応を進めていました。市は、不正受給に関わったとされる事業所の代表らについて、詐欺の疑いで刑事告訴し、刑事事件としての立件を視野に入れた動きを取っていました。
こうした大阪市の対応に対し、絆ホールディングス側は、市の判断を不服とする姿勢を示しています。今回の提訴で、絆ホールディングス側は、大阪市が行った返還請求の処分の取り消しなどを求めており、不正受給をめぐる市の処分の妥当性そのものを争う構えです。
これにより、給付金の不正受給をめぐる問題は、返還を求める大阪市と、その処分の取り消しを求める絆ホールディングス側との間で、裁判で争われることになりました。多額の給付金の扱いや、市の処分が適切だったかどうかが、今後の裁判の争点となるとみられます。
