熊本県で最大震度7を観測した地震について、高市総理大臣は地震との関連を調査中の事案を含め、これまでに死者が十三人に上ったと明らかにしました。政府は発生直後に官邸対策室を設置したうえで非常災害対策本部を立ち上げ、被災者の救命救助に全力を挙げるよう指示しており、被害の全容把握が急がれています。
気象庁は今回の地震を令和8年熊本地震と名付けました。震源は昨日午後四時二十七分ごろに揺れが起きた熊本県熊本地方で、震源の深さは十六キロ、地震の規模を示すマグニチュードは7.1と推定されています。宇城市と氷川町で震度7、熊本市南区や八代市などで震度6強の激しい揺れを観測しました。
被害が特に集中しているのが鹿島町のイオンモール熊本で、地震のあとに爆発が起きて二階部分が崩落しました。この現場ではこれまでに二人の死亡が確認され、一人が心肺停止の状態となっているほか、なお建物内に取り残されている人がいるとみられ、救助活動が続いています。警察などは飲食店の保管用ガス設備が損傷して漏れたガスに引火した可能性があるとみて、爆発との関連を調べています。
八代市にある日本製紙八代工場では煙突が複数折れる被害が出て、十一人が閉じ込められました。このうち四人が救助されましたが、二人が心肺停止、二人が重傷で、いまも七人の安否が分かっていません。熊本県内では人が閉じ込められたという事案がおよそ五十件発生しているほか、火災も相次ぎ、これまでに八件が確認されています。
政府は自衛隊をおよそ四千六百人体制に拡充して人命救助や給水支援にあたっています。県内では四百六十五カ所の避難所が開設され、九千八百七十二人が避難しているということです。木原官房長官は、食料や水、熱中症対策のためのクーラー、電源車などを確実に被災地に届けると述べる一方、インターネット上で虚偽情報が見られるとして、拡散を厳に慎むよう呼び掛けました。
生活インフラへの影響も深刻です。県内では十七市町村でおよそ十四万戸の断水が確認され、九州電力によると午前五時の時点でおよそ三万五千戸が停電しています。九州新幹線は全線で始発から運転を取りやめ、熊本空港を発着する便の欠航や高速道路の通行止めも続いています。熊本城でも石垣二十七カ所が崩落し、天守閣を含む三カ所が破損したとみられ、二〇一六年の地震からの復興のシンボルが再び大きな被害を受けました。
気象庁は今後一週間、特に二、三日の間は最大震度7程度の地震に注意するよう呼び掛けています。今回の震源の周辺には布田川断層帯と日奈久断層帯という二つの断層帯があり、二〇一六年に二度震度7を観測した熊本地震もこの二つの断層帯が震源でした。昨夜以降、震度1以上の地震は百回以上起きており、救助活動はそのたびに中断を余儀なくされています。なお、この地震による津波の心配はないとしています。
