辰野町母娘殺害事件、容疑者は職務質問で人を殺したと告げるも逮捕されず
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長野県辰野町で母娘2人が殺害された事件で、警察が遺体発見3日前に容疑者の大山容疑者に職務質問した際、人を殺したと話していたことが判明した。しかし内容が曖昧で凶器も所持していなかったことから身柄確保に至らなかった。
長野県辰野町で母娘2人が殺害された事件で、新たな事実が明らかになった。警察が遺体発見の3日前にあたる5月16日、約30キロ離れた高遠市内の路上で寝ていた大山容疑者に職務質問した際、容疑者が人を殺したと警察官に伝えていたことが判明した。
しかし警察は、容疑者の発言内容が曖昧であり、凶器と見られるものを所持していなかったことなどから、身柄の確保には至らなかったと説明している。警察は容疑者を辰野町内の現場付近まで送り届けたという。その翌日の早朝には、現場から数百メートル離れた住宅で不審な人物が目撃されていた。
被害者は田中住恵さんとその娘の千尋さんの2人。死亡推定日時は5月13日で、遺体が発見されたのは6日後の19日だった。大山容疑者は約10年前まで被害者宅の隣に父親と暮らしていたことが近隣住民の証言で確認されている。
近隣住民によると、大山容疑者の父親はおとなしい人物で、真面目な家庭に見えたという。千尋さんは父親が亡くなった約5年前に実家に戻ってきたとみられ、大山容疑者が転居した後のことだったため、両者の接点はほとんどなかったとみられている。
職務質問時に殺人を告白したにもかかわらず逮捕に至らなかった経緯について、警察の対応が適切だったのか疑問の声が上がっている。遺体発見前の段階で身柄を確保していれば、捜査の早期進展が可能だったとの指摘もある。警察は事件の全容解明に向けて捜査を続けている。