海外での臓器移植を取り持ったとして、警視庁が男を捜査しています。菊地博道容疑者は、患者から手術に関わる謝礼などの名目で多額の現金を受け取っていた疑いが持たれています。金銭を目的とした臓器移植のあっせんは、法律で厳しく制限されています。
警視庁によりますと、菊地容疑者は去年、六十代の男性に腎臓を移植する手術を斡旋した疑いが持たれています。腎臓移植を望む患者と手術の受け入れ先を結びつけ、その見返りを得ていたとみられています。
この手術に関して、菊地容疑者は医師への謝礼金などとして、およそ八百五十万円を受け取っていた疑いがあるということです。患者側が支払った多額の費用の一部が、あっせんの対価となっていたとみられます。
菊地容疑者は男性に対し、手術後のアフターケアも万全だなどと説明していたということです。患者が安心して手術に臨めるよう、術後の面倒までみるかのような説明をしていたとされています。
しかし、手術を終えた男性が帰国すると、状況は説明とは大きく異なっていました。菊地容疑者から紹介を受けた病院は、いずれもこの男性のアフターケアを断っていたということです。
警視庁は、菊地容疑者の関与がこの男性のケースだけにとどまらないとみています。これまでに合わせて五人分の臓器手術を斡旋し、総額でおよそ四千五百万円を受け取っていたとみて調べを進めています。
金銭を目的とした臓器移植のあっせんは、法律で禁じられています。警視庁は、菊地容疑者がどのような経緯で患者を集め、海外での手術に結び付けていたのか、その全体像を慎重に調べる方針です。
