福島市の工場に熊が出没し、従業員や近隣住民など合わせて四人が負傷する事件が発生した。警察によると熊は午前六時半頃に工場の敷地内で従業員二人を襲い、その後敷地の外へ逃走した。
工場から逃げ出した熊は近くに住む八十代の女性を襲い、さらに別の工場の敷地内に侵入して六十代の男性従業員を襲った。四人は負傷して病院に搬送されたが、いずれも命に別状はないということである。
午後二時過ぎにハンターが麻酔銃を発砲し熊に命中させたが、熊は眠ることなく興奮状態が続いた。通常であれば麻酔が効いて眠るはずだが、熊の興奮状態が麻酔の効果を上回る事態となった。
現在熊は建物内に閉じ込められており、捕獲作業が慎重に進められている。周辺住民には外出を控えるよう注意が呼びかけられており、警察とハンターが連携して安全な捕獲を試みている。
福島県内では近年熊の目撃情報や被害が増加傾向にある。山間部と市街地の境界付近で熊が人間の生活圏に入り込むケースが相次いでおり、住民の安全確保が喫緊の課題となっている。
専門家は食糧不足や生息域の変化が熊の人里への出没を増加させている要因と指摘している。特に初夏の時期は冬眠明けの熊が活発に食糧を求めて行動するため被害が発生しやすい時期とされている。
地元自治体は今回の事件を受けて熊の出没に対する警戒態勢を強化するとともに、住民に対して熊を見かけた場合は近づかず直ちに警察に通報するよう改めて注意を呼びかけている。
