倒れていた高齢の男性を救ったとして、一人の中学生に警察から感謝状が贈られた。とっさの判断と落ち着いた行動が、一人の命をつなぐことになった。まだ幼さの残る少年の行いに、温かな注目が集まっている。
感謝状を受け取ったのは、兵庫県に住む中学一年生の柴田青人さん、十二歳だ。ごく普通の中学生が、偶然行き合わせた窮地の場面で見せた冷静さが、大きな結果へとつながった。
きっかけは、日常の何気ない帰り道だった。先月、塾を終えた柴田さんが自宅に向かって自転車を走らせていたところ、頭から血を流して倒れている八十八歳の男性を見つけた。男性は目をつぶり、苦しそうな表情を浮かべていたという。
異変に気づいた柴田さんは、ためらわなかった。すぐに百十九番通報して救急の手配を求め、そのうえで、救急車が到着するまでの間、倒れている男性に声をかけ続けた。心細い時間を、そばで支え続けたことになる。
搬送された男性の容体は、決して軽いものではなかった。八十八歳の男性は病院に運ばれ、外傷性くも膜下出血と診断された。頭部の重い症状であり、発見や通報が遅れていれば、事態はさらに深刻になっていた可能性もある。
それでも、男性はその後、回復へと向かった。治療を受けた男性は無事に快復し、退院したということだ。少年の素早い対応が、最悪の事態を避ける助けになったとみられている。
柴田さんが落ち着いて行動できた背景には、学校での学びがあった。小学校の保健の先生から、慌てずに対応するよう教わっていたといい、その教えがいざというときに生きた形だ。年齢を問わず、誰もが人の命を救う一助になれることを示す出来事となった。
