兵庫県西宮市で、熊の目撃が相次いでいます。市街地に近い路上や高速道路でも目撃情報が寄せられ、住民の間に警戒が広がっています。事態を受けて、兵庫県は熊の出没への対応を話し合う連絡会議を開き、注意を呼びかける方針を確認しました。これからの季節、人の生活圏に熊が近づくおそれがあるとして、県は警戒を強めています。
目撃が相次いだのは、昨日の夜のことです。午後11時ごろ、西宮市名塩赤坂の路上で、通行人の女性から、熊を見たという内容の通報が警察に寄せられました。夜間の住宅地に近い場所での目撃情報であり、付近の住民にとっては不安の残る出来事となりました。
その数分後には、別の場所からも通報が入りました。中国自動車道の上り、西宮名塩サービスエリア付近で車を運転していた男性が、路肩に二本足で立っている熊を目撃し、消防に連絡したということです。目撃情報などによりますと、熊は体長およそ一メートルで、二つの目撃は同じ個体の可能性があるとみられています。
こうした出没を受けて、兵庫県庁では、ツキノワグマへの対策を話し合う連絡会議が開かれました。会議には斉藤知事のほか、熊の生態に詳しい研究者や、警察の関係者らが参加しました。出席者は、住民への注意喚起の方法などについて意見を交わし、被害を防ぐための対応を確認しました。
県内では今月に入って、神戸市内で初めて熊が確認されたほか、隣接する西宮市でも高速道路上で目撃されるなど、出没が続いています。山あいだけでなく、人の往来が多い場所にまで熊が現れていることから、行政側は事態を重く受け止めています。
先に熊が確認された神戸市では、出没した場所の近くに、熊を捕まえるための捕獲おりが設置されました。さらに神戸市は、熊との遭遇を避けるため、夕方から朝にかけての外出を控えめにするよう、市民に呼びかけています。
兵庫県は、山林に入る際には鈴などを携行し、音を出して熊に人の存在を知らせるよう注意を呼びかけています。市街地に近い場所での目撃が続いていることから、県や市は今後も情報の収集と注意喚起を続け、住民の安全確保に努める方針です。
