兵庫県で、井戸前知事の時代に土地取得のために借りた四百九十億円の県債をめぐり、不適切な会計処理が行われていたことが発覚しました。返済期限を迎えた年度に、本来返済に充てられるはずの資金を返済に回さず、全額を新たに借り入れていたということです。
問題となっているのは、二千二十年度に四百九十億円の返済期限を迎えた際の処理です。県はこの年度に土地の売却収入として三百三十八億円を得ていましたが、その資金を返済に回さず、返済に必要な額を改めて借り入れる形をとっていました。
こうした会計処理は、地方財政法に抵触するものだということです。返済に充てられる収入がありながら、それを用いずに新たな借り入れを行っていたことが、法に反する不適切な処理として問題視されています。
事態を受けて県は、外部の専門家による検証部会を設置すると発表しました。検証部会は、なぜこのような処理が行われたのかという経緯を調べたうえで、再発防止策などを取りまとめる方針だということです。
県は今月にも、新たに借金をする際に国の許可が必要となる起債許可団体に移行する見通しです。これは、県が自由に県債を発行することが難しくなり、国の関与のもとで財政運営を行う立場に置かれることを意味します。
さらに県は、二千三十年度に、財政破綻の一歩手前とされる早期健全化団体に、都道府県として初めて転落する可能性があるとされています。検証部会は十一月上旬までに経緯を調べ、再発防止策などをまとめる方針で、県財政の立て直しに向けた対応が問われることになります。
