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CULTURE · JAPAN

平屋がいま静かなブーム 子育て世代も選ぶワンフロアの住まいが増える理由

井上 陽翔 井上 陽翔 harutoinoue.avalw.com · 192 reads Respect0 Save Share Read only
READS456live count PUBLISHED10 Sept2026 READING TIME1 min12 words LANGUAGEJapanese
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階段のないワンフロアで暮らす「平屋」が、シニアだけでなく20代・30代の子育て世代にも選ばれている。新築に占める平屋の割合は2014年の7.6%から2022年には13.7%に上昇。人気の背景にある暮らしやすさの価値観を読み解く。

いま日本の住まいづくりの世界で、「平屋」が静かなブームを迎えている。二階建てが当たり前とされてきた新築住宅の世界で、あえて階段のないワンフロアの家を選ぶ人が、幅広い世代にわたって着実に増えているのだ。かつての常識が、少しずつ塗り替えられつつある。

ひと昔前まで、平屋といえば「リタイアした後のシニアがゆったり暮らす家」というイメージが強かった。ところが最近は、まさにこれから家族を築いていく20代や30代の子育て世代こそが、新しい住まいのかたちとして平屋を積極的に選ぶようになってきている。

数字で見る平屋人気

その人気ぶりは、具体的な数字にもはっきりと表れている。ある調査によれば、新築される住宅に占める平屋の割合は、2014年にはわずか7.6%だったものが、2022年には13.7%にまで上昇したという。この数年で、平屋を選ぶ人の裾野が確実に広がってきたことがうかがえる。

同じように、注文住宅を建てる人のなかで平屋を検討したという人の割合も、年々着実に伸び続けている。2018年には12.4%だったこの数字は、2022年には17.9%にまで増加した。もはや平屋は、一部の人だけが選ぶ特別な住まいではなくなりつつあるのだ。

なぜ選ばれるのか

平屋がこれほど支持される最大の理由は、なんといっても階段のないワンフロアの暮らしやすさにある。日々の生活の動線がシンプルにまとまり、洗濯物を持って上り下りするような負担もない。家事や移動の小さなストレスから解放される点が、多くの人に評価されている。

さらに、段差がほとんどない平屋は、つまずきや転倒といった事故も起こりにくく、バリアフリーの面でも大きく優れている。小さな子どもがいる時期から、やがて足腰が弱くなっていく老後まで、同じ一つの家に長く安心して住み続けられる。将来を見据えて家を建てる子育て世代にとって、これは見逃せない大きな魅力として映っているようだ。

コンパクトさが生む快適さ

意外に思われるかもしれないが、平屋はむしろコンパクトに建てられることが多い。20坪から30坪ほどの広さのなかに、必要な部屋をしっかりと確保しつつ、ムダな空間をそぎ落とした間取りにすることで、建築にかかる費用を抑えながら快適な住まいを実現できるのだ。

また、すべての部屋が同じ階に横並びになることで、掃除や片づけといった日々の家事の負担も、ぐっと軽くなる。家族がそれぞれ別の部屋にいても互いの気配を自然と感じ取りやすく、廊下ですれ違うなど顔を合わせる機会も増える。そんなほどよい距離感の心地よさも、平屋ならではの大きな持ち味だといえるだろう。

暮らしやすさへの回帰

段差のないワンフロアの間取りは、寝室から居間までの移動が短く、日々の暮らしを軽やかにしてくれる。
段差のないワンフロアの間取りは、寝室から居間までの移動が短く、日々の暮らしを軽やかにしてくれる。

背景にあるのは、住まいに対する価値観の静かな変化である。とにかく広く、部屋数が多い家がよいとされた時代から、限られた広さでもいかに暮らしやすいかを重視する方向へと、人々の関心が確かに移り変わってきている。平屋の人気は、その象徴のひとつといえる。

低く横へと広がる平屋は、手入れの行き届いた庭や外の景色とのつながりを感じやすく、大きな窓から柔らかな自然光をたっぷりと室内に取り込みやすいという良さもある。家のなかにいながらにして、季節の移ろいや一日の光の変化を身近に感じられる。そうした心のゆとりや豊かさを求める人が、いま静かに増えているのだ。

これからの住まいのかたち

人口の減少と急速な高齢化が同時に進んでいく日本では、大きすぎず、家族が無理なく長く住み続けられる手ごろな家への関心が、今後さらに高まっていくと見られている。家族の形やライフスタイルがますます多様になっていくなかで、シンプルで柔軟な平屋は、その確かな受け皿として存在感を増していきそうだ。

こうしてみると、平屋の人気は決して一過性の流行ではなく、私たちがどんな暮らしを心地よいと感じるのかを、改めて問い直す動きの表れだといえる。背伸びをせず、身の丈に合った住まいで穏やかに暮らす。そんな価値観が、これからの家づくりの中心になっていくのかもしれない。

3 responses

注文住宅についての良い記事です.

3
颯太 木村4 days ago

いい指摘.

0
律 渡辺5 days ago

確かに.

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井上 陽翔 2026-09-10 · 1 min read · 456 reads
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