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日本の国立公園はいま35か所 制度100年へ、自然を守ると楽しむの両立を探る CLIMATE · JP

日本の国立公園はいま35か所 制度100年へ、自然を守ると楽しむの両立を探る

山本 結衣 山本 結衣 yuiyamamoto.avalw.com · 344 reads Respect0 Save Share Read only
READS33live count PUBLISHED22 Sept2026 READING TIME1 min12 words LANGUAGEJapanese
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日本の国立公園は35か所に増え、制度の始まりから100年となる2031年を見据えて新たな方針が示されました。守ることと楽しむことをどう両立させるのか、その取り組みをやさしくひもときます。

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四季折々に姿を変える山や森、海辺の風景は、日本が世界に誇る宝物です。そうした優れた自然を守り、次の世代へ引き継ぐために設けられているのが国立公園という仕組みです。いま、この制度が一つの節目を前に、これからのあり方をあらためて見つめ直そうとしています。ふだんは何気なく訪れる場所かもしれませんが、その背後にある考え方を知ると、自然との向き合い方が少し変わってくるかもしれません。

全国に35か所

国立公園は、日本を代表するすぐれた自然の風景地を、国が指定して守る場所です。その数は現在、全国で三十五か所にのぼります。制度そのものは古く、およそ九十年以上前の千九百三十一年、昭和六年に法律が定められたことに始まります。北の大地から南の島々まで、山岳や湿原、海岸や火山といった多様な自然が、この仕組みのもとで大切に守られ、多くの人々に親しまれてきました。

最も新しい公園

山あいに広がる原生的な自然のイメージ。国立公園は日本の豊かな景観を守り伝えている(イメージ写真)
山あいに広がる原生的な自然のイメージ。国立公園は日本の豊かな景観を守り伝えている(イメージ写真)

三十五か所のうち最も新しいのが、二千二十四年六月二十五日に指定された日高山脈襟裳十勝国立公園です。北海道では七か所目にあたり、道内で新たに国立公園が指定されるのは、千九百八十七年の釧路湿原国立公園以来、実に三十七年ぶりのことでした。長い年月をかけて価値が見つめ直され、ようやく新しい仲間として加わったこの公園は、多くの自然愛好家から待ち望まれていた誕生だったといえます。

国内最大の広さ

この日高山脈襟裳十勝国立公園は、陸の面積がおよそ二十四万五千ヘクタールにおよび、国内で最も広い国立公園となっています。南北およそ百四十キロメートルにわたって連なる背骨のような山脈には、氷河がつくった地形や高山ならではの植物が広がり、日本で最大とされる手つかずの流域も抱えています。山あいの深い森から、波に削られた海辺の断崖まで、ひと続きの雄大な自然がそこには残されているのです。

100年へ向けて

国立公園の制度は、二千三十一年に始まりからちょうど百年という大きな節目を迎えます。これを見据えて環境省は、二千二十六年以降の取り組みの方針を示しました。長い歴史を積み重ねてきた仕組みを、これからの時代にふさわしい形へと磨き直そうという試みです。ただ守るだけでなく、その魅力をどう伝え、どう活かしていくのか。次の百年を見通した、前向きな問い直しが始まっているといえるでしょう。

三つの柱

新たに示された方針は、大きく三つの柱で組み立てられています。一つ目は、その土地ならではの魅力ある滞在の体験を来訪者に届けること。二つ目は、国立公園としての価値を高め、国内外へ向けて発信していくこと。そして三つ目が、自然を守ることと利用することがたがいに支え合う、よい循環を生み出すことです。理念を並べるだけでなく、具体的な行動へどうつなげていくかが、これから問われていきます。

守ると楽しむの両立

この方針の根っこにあるのは、自然を守ることと、人が訪れて楽しむことは、決して対立するものではないという考え方です。適切に管理されたうえで多くの人が自然に親しめば、その価値が広く理解され、守るための力にもつながります。逆に人が遠ざかれば、関心も薄れてしまいかねません。両者のちょうどよいつり合いを探ることこそが、これからの国立公園に課された大切な宿題なのだといえます。

各地の取り組み

全国の公園では、それぞれの事情に応じたきめ細かな取り組みが進められています。尾瀬では歩道などの整備が行われ、富士箱根伊豆ではクマとの遭遇に備えた手順の整備や、増えすぎたシカの管理をめぐる話し合いが持たれています。南アルプスでは現場の職員が撮影した写真の展示が開かれるなど、自然を伝える工夫もさまざまです。安全を守りながら魅力を届ける努力が、各地で静かに続けられています。

生きものを守る

国立公園を支える大きな役割の一つが、絶滅の危機にある生きものを守ることです。たとえば沖縄本島北部のやんばるに暮らすヤンバルクイナをめぐっては、その細胞を二十年にわたって未来へ残す、いわば時間のカプセルのような取り組みも行われていると伝えられています。いちど失われた命は二度と戻りません。だからこそ、あらゆる手立てを尽くして種を守ろうとする地道な努力が、各地で重ねられているのです。

気候変動という課題

これからの自然保護を考えるうえで避けて通れないのが、気候の変化という課題です。気温の上昇や雨の降り方の変化は、植物や動物の暮らしにも静かに影響を及ぼしていきます。今回の方針でも、気候変動への適応や生物多様性の保全が、大切な取り組みの一つとして位置づけられています。変わりゆく環境のなかで自然をどう守り続けるかは、公園だけでなく、社会全体で考えるべき問いなのだといえるでしょう。

訪れる私たちに

こうした大きな仕組みは、決して行政だけで支えられているわけではありません。実際に足を運ぶ一人ひとりの心がけもまた、自然を守る大きな力になります。ごみを持ち帰り、決められた道を歩き、動植物にそっと敬意を払う。そんな小さな行いの積み重ねが、美しい風景を次の世代へと手渡していきます。楽しませてもらう側として何ができるかを考えることも、公園と付き合ううえで欠かせない姿勢といえます。

国立公園がたどってきた歩みは、日本という国が自然とどう向き合ってきたかの記録でもあります。百年という節目を前にした問い直しは、これからの私たちと自然との関係を映す鏡のようにも思えます。次に山や海へ出かけるとき、その風景が多くの人の思いに支えられて残されてきたことに、少しだけ心を寄せてみる。そんな時間が、旅の景色をより深く、豊かなものにしてくれるはずです。

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山本 結衣 2026-09-22 · 1 min read · 33 reads
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