JAXAは、火星の衛星フォボスからのサンプルリターンを目指す探査機「MMX」を、10月20日に種子島宇宙センターからH3ロケットで打ち上げる方向で調整している。成功すれば火星圏からの試料回収は世界初となる。
今回の計画は、これまで積み重ねられてきた日本の宇宙探査の延長線上にありながら、世界的にも例のない極めて大きな挑戦を含んでいる。報道によると、その中心となるのが火星の衛星を目指す一機の探査機であり、国内はもとより海外の研究者からも大きな注目を集めているという。
10月20日に打ち上げへ
まず最も注目されるのは、打ち上げの具体的な日程である。報道によると、JAXAは火星衛星探査機「MMX」を、10月20日に鹿児島県にある種子島宇宙センターから打ち上げる方向で調整を進めているとされており、長く待たれてきた計画の実現がいよいよ近づいている。
打ち上げに用いられるのは、日本が長年にわたり独自に開発を続けてきた主力ロケットである。報道によると、この探査機は国産の新型ロケットであるH3に搭載される予定であり、日本の宇宙輸送技術の実力が改めて大きく問われる重要な機会になるとみられている。
世界初の火星圏サンプルリターン

この探査機に課された最大の目的は、これまで世界の誰も実現してこなかった科学的な挑戦にある。報道によると、MMXは火星圏から試料を地球まで持ち帰る、いわゆるサンプルリターンを目指しており、これが無事に成功すれば世界で初めての快挙となる見通しである。
探査の対象となるのは、火星本体そのものではなく、その周囲を回っている衛星である。報道によると、MMXは火星の衛星である「フォボス」の土壌サンプルの採取や詳しい観測を主な任務としており、その成り立ちや起源の解明が多くの科学者から強く期待されている。
火星到着は2027年、地球帰還は2031年
壮大な計画であるだけに、その全体の行程には非常に長い年月が費やされることになる。報道によると、探査機は打ち上げののち、2027年に火星圏へと到着する予定であり、そこから探査機による本格的な観測活動が始まっていくとされており、計画全体は数年がかりで慎重に進められることになる。
火星圏に到着した後も、探査機はすぐにそのまま地球へ戻るわけではない。報道によると、MMXはおよそ3年間という長い期間にわたって観測を続けたうえで、2031年に地球へ帰還する計画となっており、極めて長期にわたる息の長いミッションとなり、その最終的な成果が今から待たれている。
4つの海外機関との国際協力
この探査は、日本が単独で進めるのではなく、国際的な協力の体制のもとで実施されることになっている。報道によると、MMX計画にはアメリカ航空宇宙局、いわゆるNASAや欧州宇宙機関、いわゆるESAなど、あわせて4つの海外の機関が参加しているという。
複数の国や機関が関わっているという事実は、この計画の規模の大きさと国際的な重要性をよく物語っている。国境を越えた協力体制は、火星の衛星という未知の対象に挑むうえで、各機関が持つ技術や知見を持ち寄る大きな意味を持つと考えられており、今後の国際的な宇宙探査の一つのモデルにもなり得る。
H3ロケットの現状
打ち上げを担うことになるH3ロケットは、近年になって着実に打ち上げの実績を積み重ねてきている。報道によると、8月11日には9号機の打ち上げが行われ、日本版のGPSともいえる準天頂衛星「みちびき」7号機を軌道に投入することに成功しており、着実に打ち上げ能力の高さを示している。
今回の打ち上げでは、これまでの打ち上げとは異なる形態のロケットが用いられることになる。報道によると、メインエンジン2基に固体ロケットブースター4基を組み合わせた「24形態」が採用され、2025年10月にはこの形態で「HTV-X」の打ち上げにも成功しているという。
当初計画からの延期を経て
実のところ、この火星探査計画は当初の予定から遅れながらも、慎重に実現へと向かってきた経緯がある。報道によると、MMXはもともと2024年度に打ち上げられる予定であったが、その後2026年度へと延期されており、時間をかけて入念に準備が進められてきたとされる。
度重なる調整と延期を経て、日本による火星の探査はいよいよ現実のものとなりつつある。世界初のサンプルリターンという極めて大きな目標を掲げるこの計画は、成功すれば日本の宇宙開発の歴史に新たな一ページを大きく刻むことになるとみられ、その行方に大きな注目が集まっている。

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