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HEALTH · JAPAN

食塩摂取量が過去十二年で最低に それでも目標に届かない日本の減塩事情

青木 直樹 青木 直樹 naokiaoki.avalw.com · 218 reads Respect0 Save Share Read only
READS402live count PUBLISHED8 Sept2026 READING TIME1 min14 words LANGUAGEJapanese
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厚生労働省の令和六年の調査で、日本人の食塩摂取量は平均九・六グラムと過去十二年で最も低くなった。改善は続くが、国が掲げる目標にはなお届いていない。

日本人の塩の摂り方が、少しずつ変わってきている。厚生労働省が実施した令和六年の国民健康・栄養調査によると、成人一人あたりの一日の食塩摂取量は平均で九・六グラムとなり、過去十二年の間で最も低い水準を記録した。長年の課題に、わずかながら明るい兆しが見え始めている。

男女別に見ると、男性が十・五グラム、女性が八・九グラムであった。数値の上では着実な改善が続いているものの、日本人の食生活には依然として塩分が多く含まれており、けっして油断のできない状況が続いていることも、同時にはっきりと浮かび上がっている。

改善は続くが目標には届かず

注目すべきは、九・六グラムというこの数字が、国の掲げる目標にはまだ届いていないという点である。健康日本21の第三次計画では、一日あたりの食塩摂取量を七グラムにまで減らすことが、達成すべき目標として明確に掲げられている。これは国全体で取り組むべき数値として位置づけられているものである。

つまり、平均値はなお目標を二グラム以上も上回っている計算になる。世界保健機関が推奨する一日五グラム未満という基準と比べれば、その差はさらに大きく、日本の食卓には減塩に取り組む余地がまだ多く残されているといえるだろう。改善の歩みは、いまだ道半ばの段階にあるといえる。

なぜ塩分の摂りすぎが問題なのか

塩分の摂りすぎが健康によくないとされるのは、高血圧との深い関わりがあるためである。塩分を多く摂ると血圧が上がりやすくなり、そのような状態が長く続くことで、体のさまざまな部分に負担がかかっていくと考えられているのである。血圧を適切に管理することは、健康を守るうえでの基本の一つとされている。

高血圧は、それ自体では自覚症状に乏しいことも多い。しかし、そのまま放置すれば、脳卒中や心臓の病気、腎臓の機能の低下など、深刻な病気につながる危険性が高まるとされ、日々の食事からの予防がとても重要だと指摘されている。気づかないうちに進行することから、静かな脅威とも呼ばれることがある。

日本食と塩分の関係

しょうゆなどの調味料は、日本の食卓における塩分の主な摂取源の一つとされている。
しょうゆなどの調味料は、日本の食卓における塩分の主な摂取源の一つとされている。

日本の伝統的な食事は健康的だと世界的にも高く評価されているが、その一方で、塩分が多くなりやすいという側面も持っている。しょうゆやみそをはじめとする調味料、漬物や干物など、塩を使った食品が食卓に並ぶ機会は、決して少なくないのである。知らず知らずのうちに塩分を多く摂ってしまいやすい環境だといえる。

だからこそ、日々の調味料の使い方を少し見直すだけでも、摂取量には大きな違いが生まれてくる。料理のおいしさをしっかりと保ちながら塩分を上手に抑える工夫が、これからの日本の食生活には、これまで以上に強く求められているといえるだろう。伝統の味わいを守りつつ、健康にも配慮する姿勢が、いま問われている。

無理なく続けられる減塩の工夫

減塩を長く続けるうえで大切なのは、我慢をひたすら重ねるのではなく、無理なく取り入れられる工夫を見つけることである。だしのうまみをしっかりと生かせば、塩分を控えめにしても、料理の満足感を十分に保つことができるとされている。うまみを軸にした味づくりは、減塩を進めるうえで大きな助けになる。

また、レモンや酢などの酸味、こしょうや香辛料、香味野菜を上手に使うことも効果的だといわれる。味に変化やアクセントが加わることで、塩そのものに頼らなくても、料理を十分においしく感じられるようになるからである。香りや酸味は、少ない塩分でも満足感をしっかりと引き出してくれる。

加工食品や外食には、思いのほか多くの塩分が含まれていることがある。食品の栄養成分表示に目を向けたり、汁物を飲みほす回数を少し減らしたりといった小さな心がけの積み重ねが、一日の摂取量を確実に押し下げていくことにつながる。日常のわずかな選択の違いも、長い目で見れば大きな差を生んでいく。

一人ひとりの意識が支える変化

平均値が過去最低を記録した背景には、減塩を意識する人が少しずつ増えてきたことがあると考えられる。食品メーカーによる減塩商品の広がりや、健康そのものへの関心の高まりも、こうした前向きな流れを着実に後押ししているといえるだろう。社会全体で減塩を支える環境が、少しずつ整いつつあるのである。

とはいえ、目標の達成にはなお時間がかかりそうである。数字の改善を一時的なもので終わらせることなく、暮らしの中に自然な習慣としてしっかりと根づかせていけるかどうかが、これからの大きな課題になっていくとみられる。一過性の成果に終わらせない、継続のための工夫が問われている。

塩は、料理のおいしさを支える欠かすことのできない存在である。だからこそ、上手に付き合いながら、その量を少しずつ見直していくことが大切になる。今回の調査結果は、私たち一人ひとりが自分の食卓を見つめ直す、よいきっかけになるはずである。小さな見直しの積み重ねが、将来の健康を静かに支えていくにちがいない。

1 responses
楓 山口1 week ago

食塩摂取量についての良い記事です.

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青木 直樹 2026-09-08 · 1 min read · 402 reads
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